NO GIRL NO CRYの感想

5月18日、19日に開催されたPoppin'PartyとSILENT SIRENの対バンライブ、NO GIRL NO CRYの感想です。



両日参加しましたが、記憶が混ざっているので2日分ごちゃ混ぜで書きます。

当日の様子

私は少数派になるであろうルートだったので、途中まではバンドリーマーの気配を感じませんでした。しかし連番者と待ち合わせた所沢では、ちらほらとそれらしき方々が。やはりメラド前の最後の人里で準備を整える方が多いようです。
所沢から西武球場前駅へ向かう電車に乗ると……バンドリーマー率は99%くらいまで跳ね上がりました。


入場すると、ドームなだけあって広いです。
そして話に聞いていた通り、壁がないです。本当に中の座席から外の山が見えます。音漏れなんてレベルではない、清々しい野外ライブ会場です。
ここにも飲食店はありました。ココイチがあったのでカレーを食べました。のんちゃんの影響でちょっと多めにスパイスかけたけど普通にキツかったです。4辛とか人間の領域じゃないのでは。
たこ焼き屋の店員さんが『彼女たちリハーサル頑張ってたよ!』と報告てくださり嬉しかったです。

開演時間になると、チケット完売こそしなかったものの、ガラガラということもなかったです。粗方埋まってました。
アリーナ席の間隔が広いのも、演出を考えれば納得です。むしろ座席が確保できなくなる演出をしたいからキャパが広いドームでの開催にしたのかもしれません。

最初に花火みたいな感じで爆発があってびっくりしました。2日目も全く同じ演出だったのに同じようにびっくりしました。学習能力……。


DAY1オープニングアクト、Roselia


1.LOUDER
2.R
3.BRAVE JEWEL
4.熱色スターマイン

一部マイクが入っておらず、めぐちぃの声が聞こえないというトラブルがありました。
それでも、めぐちぃは動揺せずに演奏を続けていて安心しました。
後にレディシャで、ライブ来てトラブルがあったら殺気立つ気持ちもわかるけど、スタッフさんもみんな全力だったんだよ!と言っていました。めぐちぃ好き。

まだオープニングアクトなのにぶち上げセトリで体力を持っていかれました。
Roseliaのライブは7thからの参加なので、2度目です。
個人的にRはライブで化けた曲で、ソロの力強さとコールでの一体感がたまりません。

メンバー紹介で最初に『ギター!  氷川紗夜!』と振られたのに『工藤晴香でーす』と答えるというやりとりがあり、くどはるのいつものやつだと思って笑っていたら、残りのメンバーもキャラ名で振られて中の人が答えてて、「あっこれマジな方のやつだ」と気がついてちょっと申し訳なかったです。でも周りもみんな笑ってました!


DAY2オープニングアクト、RAISE A SUILEN

1. A DECLARATION OF×××
2. UNSTOPPABLE
3. R・I・O・T
4. EXPOSE 'Barn out!!!' 

1日目のRoseliaに対抗するかのようなセトリ。既存オリジナル曲が4曲なんだから全曲予想できてたとか言わない!

RASのライブは初めてでしたが、とてつもないスタートダッシュを食らいました。全力で駆け抜けてあっという間に終わってました。
曲が全部強く、レイチェルさんの盛り上げ方が上手だったので、この時点で体力がなくなります。2日目だし……。

メンバー紹介でツムツムのDJ機材から音が出ないというトラブルもありましたが、人柄もしくはキャラ柄(?)もあり笑いどころに。
レイチェルさんと夏芽さんは演奏の都合上動けませんが、残り3人で5人分暴れる姿を見て、単独公演も行きたくなりました。



SILENT SIREN

1日目は後半、2日目は前半でした。

1日目セトリ
1. フジヤマディスコ
2. 八月の夜
3. ぐるぐるワンダーランド
4. What show is it ?
5. ビーサン
6. NO GIRL NO CRY
7. 天下一品のテーマ
8. 女子校戦争
9. ALC.Monster
10. 恋のエスパー

2日目セトリ
1. チェリボム
2. 八月の夜
3. 天下一品のテーマ
4. ジャストミート
5. DanceMusiQ
6. NO GIRL NO CRY
7. ときめきエクスペリエンス!
8. フジヤマディスコ
9. ビーサン
10. 恋のエスパー

全体的にわかりやすい曲で固めてます。曲が始まる前にコール解説もしてくれました。
途中で「サイサイのライブ初めての人ー?」と聞かれて大多数が声を上げていたくらいのバンドリーマー率で、サイサイ側も恐らくそれを予想していたので初心者向けにとても優しかったです。
……鬼のような煽り以外は!
めちゃくちゃ疲れました。めちゃくちゃ楽しかったです。 What show is it ?、ビーサンあたりがマックス激しいです。
バンドリのどのバンドとも違うタイプの熱量で新鮮でした。

セトリで想定外だったのはときエクです。1日目の時点で予告はありましたが、実際にフルで聴くと不思議な感覚。進め!ポピパ!明日へ走り抜けてってカバーだと応援されてる感じでいいですね。
逆に想定ど真ん中だったのは恋のエスパー。なにせ直前に公式から動画が上がったので両日確定くらいの気配でした。最後の方で「ストップ!」という歌詞のところで時間を止めるのが楽しいです。そこから時間を巻き戻したりして遊べて、本当にライブ向きの曲です。両日で最後の曲にするだけあります。

サイサイについてはあまり知らなかったので不安もありました。ペンライトは何色なのか、そもそも振るのかどうか。コールの類もよくわからないままで本番。
それでもガッツリ盛り上がって、演奏でもMCでも10周年という年月の積み重ねを感じました。



Poppin’Party

1日目セトリ
1. キズナミュージック♪
2. B.O.F
3. Happy Happy Party!
4. Dreamers Go!
5. ティアドロップス
6. 八月のif
7. キラキラだとか夢だとか ~Sing Girls~
8. NO GIRL NO CRY/Poppin’Party Ver.
9. Time Lapse
10. STAR BEAT!~ホシノコドウ~

2日目セトリ
1. 夏のドーン!
2. Time Lapse
3. Happy Happy Party!
4. 二重の虹
5. Returns
6. キラキラだとか夢だとか ~Sing Girls~
7. CiRCLING
8. ティアドロップス
9. STAR BEAT!~ホシノコドウ~
10. キズナミュージック♪


定番曲や有名な曲で固めつつ、夏っぽい曲と新曲を入れた感じです。
1日目が終わった時、二重の虹は?CiRCLINGは??となって、ポピパも10曲だと全然入らないくらいに曲が増えたんだなーと実感しました。

今回はNO GIRL NO CRYの他にも新曲がありました。Dreamers Go!もReturnsも可愛いしかっこいいしエモいしで最高でした!
特にReturnsが良かったです。ギターが鳴り始めると、会場が自然と青に染まりました。
アニメ2期を思い出してちょっと泣きそうになりました。
曲が終わった時にはっしーが涙がこぼれないように上を向いていて、さえチも泣いてました。
さえチは最初の方で歌詞に合わせて他のメンバーから離れて弾いていたらしいです。
危うくライブ会場で大号泣オタクになるところでした。

両日披露の曲も半分以上ありました。
キズナミュージックは新しめな曲ですが、早くもライブでの大本命になりつつあります。香澄のマイクでりみりんとおたえが歌っててアニメのOP映像のやつだ!ってなりました。
キラ夢とHappy Happy Party!は明るくてキラキラしてるポピパらしい曲で、恐らく数は少ないながらもポピパ初見の方がいるステージにぴったりでした。
ティアドロとTime Lapseはお守りに持っていたライブ用耳栓を活用するくらい迫力がありました。
スタビはもう何も言えません。

1日目が沙綾の誕生日だったので8月のif、2日目は夏のドーン!と夏枠が。アニメとガルパでそれぞれストーリーがある曲です。音楽単体だけではないポピパの魅力が詰まってました。
おとなしい香澄も頭空っぽの香澄も可愛いです。


アンコール


ポピパ、サイサイ全員での演奏でした。
1日目はチェリボム。ひたすら可愛いし踊る曲だったこともあって大盛況でした。コール確認しといて良かった。
2日目はNO GIRL NO CRY。各楽器でバチバチにソロを弾き合っていたのが印象的でした。ポピパもサイサイも本当に楽しそうで、それを見てNGNC聴いてる我々も本当に楽しかったです。


MC


ポピパとサイサイで交流を深めているという話がありました。
あいにゃんさんはNGNC前からりみりんと仕事で知り合いだったらしく、チョココロネいくらでも買ってあげたい!と言っていました。わかります。
さえチは昔からサイサイさんを好きだったようで、言動の節々にオタクっぽさが混じってました。
愛美は最後にすぅさんとハグしてて羨ま微笑ましかったです。
ゆかるんさんは彩沙に光るサングラスをかけてあげている姿が姉のようでした。
はっしーはひなんちゅさんに『お風呂掃除しましたー!』と綺麗になったお風呂の写真を送ったらしいです。へごちん……。

山の中で実質野外ライブなので虫が多いらしく、彩沙のキーボードやすぅさんの足が攻撃を受けてました。

ポピパが恋のエスパーの時間を止めるやつをマネしたら、りみりんが微妙に止まりきれずにふらついてて、さえチが前髪直してる姿で固まり、へごちんが変なポーズをして、彩沙の時間が止まったまま動かないという有様でした。やっぱりポピパはボケ属性の集まりですね。


演出

開幕で大きな爆発があってびっくりしました。
他にもステージがまるごとゴンドラのように移動したり、そのまま小さいゴンドラに移ってスタンド前を通ってくれたりしました。りみりんが毎回のように自分がどこに行くか忘れてたのが可愛かったです。
アリーナ席はブロックによってはステージが自分の上を通過するという非常に珍しい経験ができたようです。(それって全然見えないってことじゃ……大半の曲を演奏した通常状態は見やすい席だからトレードオフですね)

さらに後半ではアリーナに巨大風船がバラ撒かれ、それが割れると中から小さい風船がたくさん出てくるという楽しげな演出が。
すぅさん曰く、「さすがブシ様」
ブシロード金持ちですよね。

サイサイはDanceMusiQで光るサングラスをかけていました。ポピパが借りて遊んでいたらプレゼントされました。特にはっしーが気に入ったみたいで大喜び。

衣装も色々ありました。遠くて正直あまり見えなかったけど、ポピパの新衣装が可愛かったです。
サイサイさんはライブTシャツのアレンジがすごかったです。具体的に何をどうしたのかは全然わかりませんでした。


メラドについて

駅から近いというか、ほぼ駅です。かなり広い空間があるので、ライブ前の混雑も大して問題になりません。武道館や両国国技館とは違い、通行人への迷惑とかなさそうで良かったです。
キッチンカーがたくさん出店していたので、飲み物などを確保しておけば昼食はここで食べてもいいかもしれないです。

壁がないので昼間は普通に明るいです。ペンライトとかステージ演出とかが映えるのは夜です。
夏は酷暑、冬は極寒が予想される会場ですが、5月中旬は過ごしやすかったです。
埼玉県という僻地ゆえ交通手段は厳しいです。アンコール前退場の方もいらっしゃいました。

今回は気候が良かったし、私は比較的行きやすい場所に住んでいるので、個人的にはいい会場でした。




まとめ

西武球場での2DAYS。最初に状況を理解した時は正直『いや無茶だろ』と思いました。

そして実際にチケットは残ってしまいました。参加する側の都合としては、高倍率のチケット争奪戦がないのはありがたいことです。ですが今後の展開を考えると、もう少し売れて欲しかったところ。


ちなみに今回はかなりの悪条件でした。
①ライブ会場としてのメットライフドームの評判が非常に悪い。
②ポピパとサイサイで客層が違う。特にサイサイ側はポピパを受け付けない可能性が高い。
③サイサイはツアーをしてるので、サイファミはNGNCにこだわる必要がない。
④Aqours 5thという大手競合が、同じ会場かつ近い日程で先に始動した。

他にもチケット料金が高いとか色々あります。むしろ奮闘した方かもしれません。
ぶっちゃけポピパもサイサイも時期を見てワンマンやれば埋められたんじゃないかと。


それでもNGNCには大きな意味があったと思います。ポピパの成長のためには良い機会でした。サイサイが積み重ねてきた10年という年月から、たくさん学ぶことができたと思います。
ライブを聴いていて、同じ会場なのに音響に差があったので、そのあたりも世間一般での人気が高いバンドのレベルまで、まだまだ伸び代がありそうです。


ファン層の拡大も狙っていけると思います。今回の参加者はほとんどバンドリーマーでした。それでは新規が増えない、というわけでもないと思います。

キャラクター音楽コンテンツというバンドリの立ち位置は、自由度が高いです。
音楽を一旦置いといてキャラクターだけでも楽しんでもらえるし、キャラクターを前面に出さなくても音楽だけでライブができる。でも総合的には音楽とキャラクター、ストーリーがまとまってひとつの作品になっている。

バンドリは今までキャラクターがメインの入口で、オタクを集めて人気を得ていました。バンドリは、と言うよりも既存のオタクコンテンツはほぼ全部そうです。
ライト層含めてオタクは増えていますが、我々が消化する作品もまた激増しました。
これからはオタクコンテンツに興味がない人間を、音楽を入口にしてバンドリに誘い込むことが必要になると思います。
それを実現するには音楽だけで勝負できることが最低条件。仮にできるとしても、できると思ってもらえなければ意味がない。
結局は実績に頼るのが現実的です。対バンした、フェスに出演した、という情報でバンドとしての認識を持ってもらう。そこで運良く聴いてくれた人が認めてくれるようなパフォーマンスをする。
難しいですが、供給過多のアニメ業界の中で、オタクの支持だけで成長を続けるのはもっと難しいと思います。
このタイミングで発表されたロッキン出演でサイサイと同じ日とか絶対に偶然ではないので、NGNCはバンドという文化圏での縁を繋いでいく、はじめの一歩でもありそうです。



バンドリーマーの調教もNGNCの大きな価値でした。

私はバンドリに出会うまでライブに行かない人間でした。ポピパを好きになって、半ばノリと勢いでCD積んで、両国国技館の6thライブで初めてのライブ参戦。
そこで衝撃を受けた私は、7thではポピパだけでなくRoseliaのライブにも行きます。
そして続くNGNCで、オープニングアクトの4曲だけとは言え、RASの演奏も現地で聴くことができました。
そう、バンドリに順調に調教されているのです。
ここまで綺麗に沼に落ちるとまではいかなくても、似たような感じの人は多いと思います。

そんな我々はもっと音楽を好きになるように、ライブを楽しめるように、今回のライブでガッツリと教育されました。バンドリ以外のライブは初めてで、サイサイの時に楽しめるか不安もありました。いざ始まってみればサイサイさんはとても優しくて初心者でもぶち上がれました。
バンドリのどのバンドとも違う盛り上がりで、演奏もその間のつなぎもMCもすっごく上手でした。彩沙のパフォーマンスはゆかるんさんを参考にしているので、ポピパに近い部分も感じられました。



NO GIRL NO CRYは文句なしで最高のライブでした!
この文章を書いている段階で既に1ヶ月以上経ちますが(ライブの感想にこんなに時間かけるバカも珍しいですよね)、セトリ順に曲を聴くとあの時の興奮が一昨日の晩ごはんくらいの感覚で思い出せます。

ポピパはポピパ、と愛美が武道館で言ってくれて、その言葉は自分の中にすっぽり収まりました。
NGNCではReturnsはポピパだけでなく、ポピパを応援する私にも共通する曲だと思うようになりました。他のバンド、新しい音楽、たくさんの素敵な出会いをしても。この歌、この場所、ポピパのライブに帰って来ます。
ありがとう……エモりで震え出す足 rokka legs