秋葉原でイヤホン、ヘッドホン、DAPの試聴ができる店

秋葉原のイヤホン、ヘッドホン、DAPを試聴できるオススメの店、試聴の方法について。






前回試聴記事だったので初心者向けの紹介をします。




はじめに




試聴する意味

どんな音か確認する、ということは誰もが理解していると思います。それ以外にも装着感や実際に使う上で問題がないかどうかを調べることが大切です。私もエレコムのイヤホンでほぼ同じ形状のイヤホンを3種類試聴したところ、ひとつだけ右耳に合わずにまともに使えなかったことがあります。どうしても耳の形や大きさ、左右の差などには個人差があり、合わない製品は存在します。せっかく高いイヤホンを買うなら、後悔しないようにしましょう。




試聴する方法は?

店頭の試聴機を勝手に使います。この記事で紹介する店はどこも店員に声をかける必要のない安心システム。
スマホやDAPを持って行き、イヤホンと接続して聴いてみるだけです。
DAPを試聴したい場合はイヤホンを忘れずに。ほとんどのDAPはmicroSDカード対応なので、持ち込めば普段聴く音源で試聴できます。



注意点は3点

①音量を下げてから聴く(もしくは音楽を流してから耳につける)
理由は簡単で、いきなり大音量で再生されてしまい、耳を痛める可能性があるからです。スマホから同じ音量を入力しても、それをどれぐらいの音量で外に出すのか、出た音がどれぐらい聞き取りやすいのかによって、結果的に聞こえる音量には大きな差が出ます。
ちなみにスマホ側の音量が小さくても大きな音で聞こえるイヤホンはバッテリーの消費が少ないです。スマホ君も大きな音量を出すのにはバッテリー使ってるんです。
あくまでも簡易的な目安ですが、インピーダンスという値が低いほど電力消費が少ないです。

②通路を塞がない、鞄には気をつける。
これも理由は簡単。無駄なトラブルを起こしてもしょうがないし、周囲の音が聞こえていない状況では盗難も怖いです。

③音量を上げすぎない
地味にこれが大事です。そもそも音量が大きいと良い音に聞こえるんです。店内の放送で音楽が聞こえにくいからと調子に乗って音量を上げると、家に帰ってから微妙な音に感じたりします。かといって常に大音量では難聴まっしぐら。
対策は主に2種類。ひとつは遮音性が高いイヤホンを使うこと。カナル型、密閉型、なんて単語が目印。価格帯は上がりますが、シュア掛けという方式で装着するイヤホンは高確率で遮音性が高いです。
もうひとつはイコライザーを活用すること。こちらはスマホやDAPの機能で、音の高さ毎の音量調整のようなものです。ただ周りがうるさくて聞こえない場合ではなく、特定の聞き取りにくい音がある場合に有効です。その音がどの音域かわからなかったら低、中、高と特定の音域だけ音量を上げていって判断しましょう。






店舗紹介に入ります。と言っても有名どころ2箇所とオマケにもう1箇所だけです。なのでどれも初心者向けで入りやすい店。




e☆イヤホン秋葉原店


言わずと知れたイヤホン、ヘッドホン専門店。初心者から廃人までみんなが吸い寄せられていく。
最大の特徴は品揃え。専門店だけあって最新商品、定番モデル、中古品までしっかり揃ってます。片田舎の家電量販店では取り扱ってなかったり、ショーケースに入れられていて店員に声をかけないと試聴できないような10万円越えの高級機も1000円の製品と同じように並べられていて、自由に聴けます。最近ではBluetoothコーナーも充実したみたいです。
独特の商品配置なので最初は少し苦労するかもしれません。入り口からすぐ目の前にオススメ製品が並んでいる感じなので、初めての方はとりあえずそこで5000円以下ランキングとかをチェックすると相場がわかるかも。メーカーではなく価格帯や音の特性など、特定の分類で近い商品が同じ棚にある傾向。
店員に声をかける必要があまりないのが長所の店ですが、私レベルのコミュ障でなければ店員さんにどんなものが欲しいか伝えた方が話が早いです。予算、Bluetoothに興味はあるか、遮音性を求めるか、普段どんな音楽をよく聴くか、の4点だけ伝えれば条件に合う定番モデルを案内してくれると思います。
難点は店の場所がわかりにくいことです。秋葉原にはeイヤが3店舗あります。しかもカスタムIEM店と買い取り&修理店はほとんどの方は用がない。普通の店は雑居ビルの4階で入り口には一応表示があります。休日なら人の出入りが激しいので比較的わかりやすいです。




ヨドバシカメラ


こちらも品揃えは良いです。価格ではeイヤに負けがちな印象。店の場所はわかりやすいどころかほぼ秋葉原駅です。
メーカーが持ってる展示スペースと、ヨドバシで用意したメーカー毎の売場があるので、同じ物が店内の2箇所にあったりします。便利なようなわかりにくいような。
利便性は高いけれど、マイナーな商品になると置いてないことも多いです。中古品の取り扱いもなし。
eイヤと両方見て回るのにいい店です。




オマケに紹介

ONKYO BASE


オンキヨーパイオニアの直販店、あるいはショールーム的な存在です。
万世橋を渡った先のオシャレな建物にあります。入り口はわかりにくい(というか表示らしいものがない)ので、外から中を覗いて入ることになります。
GRANBEATのタブレット版みたいな発売前の商品も試聴できたり。カスタムIEM関連もやってるみたいです。
客が少ないのでメーカーの人と気軽に話せる感じ。オンキヨーかパイオニアの製品が気になるならここで情報を聞いてみるのが良さそうです。





まとめ


個人的にはとりあえずeイヤに行けばいいと思います。多少の入りにくさはありますが、初心者に優しい。

もちろん、これらの店以外にも試聴できる場所はあります。中古品を含めれば販売してる店なんて秋葉原のいたるところにあります。探してみるのも楽しいかもしれません。

SE-MONITOR5試聴感想

SE-MONITOR5視聴感想


先日、秋葉原でeイヤとヨドバシとビッカメとONKYO BASEを堪能しました。お目当てはシュア掛け用のイヤホンでしたが、イマイチ好みの物がなく、結局はPioneerの密閉型ヘッドホン『SE-MONITOR5』が欲しいなーと思ってあちこちで聴きまくりました。




というわけで忘れない内に感想を。
まずはハード面。サイズは大きく、重いです。密閉型で2.5mmバランス接続ケーブル付属ということでポータブル用途も想定されているようですが、あまり現実的ではなさそう。イヤーパッドはベロアタイプとレザータイプの2種類。eイヤでレザータイプ、ヨドバシでベロアタイプを試しました。個人的にはベロアタイプの方が落ち着きます。とはいえ側圧が苦手な私でもレザータイプで全然平気でした。どちらも大きめで完全に耳を覆ってくれます。接触する面積が広いからか、装着してしまえば重さも手に持った時ほどは気になりません。
こればかりは壊れる時までわからないことですが、見た目と触ってみた印象では頑丈そうでした。金属多めだからそう感じるのでしょう。
付属品は3.5mmステレオミニのケーブルが3.0mと1.6m。2.5mmバランス接続のケーブルが1.6m。キャリングポーチも付属するようです。やはりポータブル運用を意識した構成ですね。



音について。名前からしてモニターですが、本当にそんな音です。中高域寄りに聴こえます。手に取りやすい製品では、フラットな音域特性と公称されるINAIR M360に近いです。低域の量感は控えめ。シャカシャカした音に感じるかも。
解像度とか細かな音を聴かせてくれるという面では今までに聴いたヘッドホンの中で最も優秀でした。
電子音と相性が良いみたいで『Won(*3*)Chu KissMe!』を聴くと音のひとつひとつが綺麗で楽しいです。
ボーカルの表現力が素晴らしいです。特に女性ボーカル……と言いたいですが思い返すと男性ボーカルを1曲も試聴していませんでした。
『進化系Colors』はソロパートの連続からサビで一気に全員の声が重なる曲です。ソロでは声だけでなくブレスまで表現されてて臨場感満載です。サビでもちゃんとひとりひとりの声の表現と全体の声の質感を両立しています。
CDの圧縮音源でもとても良い音でしたが、やはりハイレゾ音源の方が他のヘッドホンとの実力差が出ていました。
アイマス曲のハイレゾ音源はリマスタリングを伴ったCDとは別の音源として作られています。ハイレゾ再生できるレベルの機材を用意して騒音に邪魔されない環境で楽しむ前提の音ということです。その点、密閉型のハイエンドヘッドホンは都合が良いです。店内放送で開放型ヘッドホンはまともに試聴できない状況下でもちゃんと聞けます。中高域が強く出ること、解像度と表現力が高くボーカルをメインに聴くのに向いていることもあって相性抜群といった印象。
開放型とは少し違う性質なものの、音場は広いです。音が抜けるというよりは響く方かと。
シンバルの音がザラついた音になるのは好き嫌い分かれそうなところ。
多少鳴らしにくかったですがDP-X1Aなら直挿しで余裕があります。低スペの格安スマホではパフォーマンスがどうこう以前に音量足りなくなる危険もありそうです。
本体の大きさの甲斐あって(?)タッチノイズは開放型並みに気になりませんでした。



欲しい!!!
でも10万は高い!!!
さすがに様子見ですかね。今のところは値下がり待ちか中古か、って感じです。これ買っちゃったら据え置きヘッドホンアンプだって欲しくなるし。MONITOR5が気に入ったけど高くて買えない人はINAIR M360あたりが手に届く範囲では近いと思います。モニターヘッドホン全然知らないからそっちの方が近い可能性ありますが。

あわよくば買いたい……買えそうにない。

進化系Colors感想

進化系Colors

刀使ノ巫女の後期OP曲です。歌詞について触れる際、ガッツリとネタバレします。ご注意ください。というかこの記事、本編の感想なのでは?





ネタバレがいきなり視界に入ってしまっても申し訳ないので、まずは純粋に音について。



バンド系です。そしてメインキャスト6人で歌うので、パート分けがあります。普通のバンドだとボーカルはせいぜい2人までなので、ちょっと新鮮ですね。


最初は音少なめで軽やかなドラム。左にはギター。個人的に左右どちらかに全振りした音は苦手ですが、この曲は比較的気にならないです。
薄めのオケで主人公ボイス堪能タイム。『だって夢中で』のところの息の感じとか可愛い通り越してエロいですよね。



ボーカル交代して姫和パート。最初の可奈美パートが落ち着いて小さめの声を出してる雰囲気(音量小さいという意味ではなく)だったのに対して、ちょっと声張ってきてます。透き通ってる系の声で綺麗。ひよりんボイスは目立つ!オケは右にも音が入ってバランスよくなりました。左ギターとは違って低めで厚めの音です。声とのギャップがあって、可愛い可愛い大西さんが歌ってても、かっこいい音としてまとまってます。



沙耶香→舞衣パートはギターが左右差なくなりました。やっぱりヘッドホン、イヤホン環境ではこの方が良いですね。
沙耶香の声はおとなしいですが、特徴的。音の強弱が激しいながらも最後の『けど』とかの伸ばし方が特に沙耶香っぽいです。
マイマイは「特徴的!」って感じの声ではなく、耳に優しい。同じ和氣さんの片桐早苗様とはかなり違う印象です。
全楽器がリズムを刻んでいて、音の強弱は再生環境で差が出ます。INAIR M360とか特にここのドラムが気持ちいい。



そしてエレンと薫。短いです。音的には均等にパート振ることもできないと思うので仕方のないことです。
エレンは主人公感ある声してますよね。エレンらしい元気な歌い方。
薫は不思議な声です。甘くてイケメン。ソロが短いのは本人的には嬉しそう。
ここも音そのものは好きですが右だけのギターが気になってしまうところです。低音強めかつ開放型のHD598で聴くとドラムの迫力が際立ちます。



そしてサビ前。全員で歌うパートへ。低域のドラムの強さを引き継ぎながらギターが暴れ始めます。盛り上げどころですからね。



サビはボーカルが中心です。ドラムもギターもサビらしい勢いを見せますが、一歩退いてくれてる。
最初の『重なる』だけは少し音が詰め込まれ気味ですが、それ以降は綺麗に伸びる歌声を楽しめます。ここは特に聴きやすくて何回でもリピートしたい。
するっと入る可奈美ソロ。さすが主人公。ここの一節でちょっと落ち着くというか、加速しすぎないようにブレーキといった様子。
サビは全体通して明るめな音でしたね。



1番→2番サビ前まで→間奏→ラスサビ
という構成の曲でした。2番はまた全員の声がすばらでしたし、間奏も勢いがあって好きですが、全部語り出すと長いので総括へ。
声の可愛らしさとオケのかっこよさを両方ガッツリ味わえる曲です。疾走感があり明るい雰囲気。
唯一の苦しかったのは音の左右振り。ギター片側だけは引っかかれてる感じになってしまいます。









刀使ノ巫女を最終話まで見てから歌詞を見ると幸せになれます。作詞作曲のやしきんさんに感謝の気持ちをツイッターで伝えようか30分悩むくらい最高です(怖気ついて送れませんでした)。



順番通りにいきます。歌詞見ながらか、聴きながら読まないとわかりにくいかと。
可奈美パートで始まります。普通に考えると、導かれていたのは可奈美で、導いていたのは美奈都です。普段から剣術バカなのに寝てる間まで稽古した可奈美は今になって周囲との差に気がつく、と。
しかしこの歌詞は意外と当てはまる場面が多いと思います。学長なんて良し悪しはともかく全員が生徒を導いていますし、現役の刀使同士でも誰かが誰かを導いているシーンはあります。そもそも刀使ノ巫女というアニメ自体が20年前の刀使から現代の刀使へ、あるいは母から娘へと様々なものが受け継がれていく話です。そう考えると最初のこの歌詞は作品全体に向けられたものでもあるのかもしれません。導かれて、歩き続けて日常へと帰るのが最終話ですし。
念のために言っておくと、このオタク特有の深読みが正しいという主張ではなく、好きな作品に対してこういうことを考えるの楽しいよねって主張です。間違っていていいんです。(むしろ間違っている自信がある)



次のひよりんパートへ。
意外なほど速く進んでいるのは姫和で、それでも可奈美に届かない。まあイチキシマヒメと融合しても雷を切られましたし。
こちらも当てはまる要素がたくさんです。味方になってから若干影が薄くなった親衛隊は、まさに全員が必死に走っているのに手が届かない人達(でした)。
20年前にも美奈都を追いかけていた江麻さんがいて、篝さんもそれっぽい気配を出してます。
メインメンバーでも舞衣ちゃんは特に可奈美の孤高っぷりに心を痛めてそうです。



運命が形を変えながらもつながっている……まさに刀使ノ巫女ですね。さっきから同じこと言っててジェットストリームアタック状態。
ここはそのままの意味でしょう。というか概念的な歌詞なので、最初から深読みした結果みたいな内容。
刃にこめる、は可奈美から沙耶香へ、沙耶香から歩へと、想いが受け継がれていったシーンを意識しての言い回しかと。私は沙耶香の変化がすごく嬉しくて、これが保護者の気持ちなのか?と気持ち悪いことを考えていました。



サビです。重なる日々とか、新しいわたしたちとか、みんなで一緒にいる感じが素敵です。最終話を見た今は、あの後みんなはどんな日々を描いていくのかなー、と妄想しては尊さに悶えるばかりです。
ひよりんには申し訳ないですが、『高鳴るその胸は  無ぇ』というネタは笑ってしまいました。ただ不思議なのが篝さんは結構あったのにネネ判定では姫和には将来性がないんですよね。ネネの執着心の強さからすると物足りないということか、比較対象が強すぎたのか。
自由を忘れた鳥籠から飛び出す……またしても沙耶香ちゃん案件!ここも深読みしておくと、紫様が20年の時を経て自分自身を取り戻せたことも、この歌詞に該当しそうです。大荒魂サイドからしても同じことかもしれません。タキリヒメは人間を信じ、イチキシマヒメは紫のために姫和と共闘し、タギツヒメは人との縁を得ました。みんな頭で考えるよりも強く、心にならって飛び出すことができたと思います。



2番の前半は素直にひよりんパート。優しいからこそ傷ついていた姫和ちゃん。御前試合前は可奈美をガン無視するくらい余裕がなかったことも懐かしい。
運命に翻弄された可奈美と姫和。この流れで『未来へのキャパシティくれたっていいじゃない』を可奈美が歌うとプロポーズに聞こえますね!結婚して。
何かが変わったり、変わらなかったり。変わるものばかりに目を向けがちですが、変わらなかった部分もあります。薫とエレンは全体的に変化が少ない組ですね。戦闘でも日常でも、不器用だったり生真面目だったりする他のメンバーを支えてくれていました。



目にしたもの、手にしたものすべてが理由。最終決戦から隠り世からの帰還まで、この一文に尽きます。タギツヒメとの渡り合いも親子の出会いも、仲間と未来へ向かうことも。すべては縁があったから。
聞こえたその声はしがらみの枷じゃない……これまた広い意味がありそう。ですが一番に思い浮かぶのはタギツヒメ、タキリヒメ、イチキシマヒメです。彼女達と刀使は戦ったり信じたり、色々ありました。姫和からすれば荒魂は自分を縛る運命でしたが、最後には自分を隠り世から仲間の元へ導いてくれる縁になりました。物語としても荒魂はただ倒すだけの敵ではありませんでしたね。



全体を通して考えると、タイトルが進化系Colorsなのはピッタリでした。歌詞にも色をイメージした部分が多いですね。
私もそうですが、この曲については最終話が特に印象深いという方が多いでしょう。可奈美は美奈都先輩にお母さんとして甘えることができて、姫和は後悔はしていないと笑う篝さんを見ることができて。テロップでも最後に桜色の中にドーンと登場して、進化系Colorsという曲が刀使ノ巫女の中でも重要な存在だとわかります。

言葉の端々も、文章としての意味も、刀使ノ巫女のOP曲として完成された、本当に素晴らしい曲でした!